【第25回・ロッカー、四面楚歌】

さて、いまだとどまる所を知らないロッカー問題だが、ESPNのインタビューに関して視聴者からの意見がいろいろ寄せられたようだ。その中からいくつかを取り上げてみよう。

★(一度の差別発言でレイシストと決めつけるなという発言について)一度でもレイプをしたものはレイピストだし、一度でも盗みを働いたものは盗人であるのと同じように、彼はレイシストだとしか言えない。この発言から反省の色は見えない。薪小屋に閉じ込めてシメちまった方がいい。

★ピート・ローズを罰しているんだったら、ロッカーにも一発くれてやれよ。

★彼のコメントで印象が変わりました。マスコミに焚き付けられてるだけじゃないのかしら。

★なぜみんなはロッカーを許さないんだ? 彼はコーチを絞め殺そうとしたわけじゃないし、ドラッグをやってたわけでもない。こいつはロッカーに対する逆差別だ。もしロッカーを罰するならブレーブスの試合は金輪際見に行かない。

★インタビュー中にニヤニヤしているのを見て、彼の差別的なコメントが根っからのものと感じました。これから彼が仲間や他の選手から避けられて罰せられれば、ミッチ・ウィリアムスやマーク・ウォーラーズと同じような末路をたどっていくでしょう。

総じて擁護派はドラッグや暴力沙汰を起こした選手もいるのだから、という意見が多く、否定派は選手である以前に一人の人間として許せないという意見が多い。しかし問題の根が差別問題であるだけに許せないと言う意見が多数を占め、またインタビュー中のロッカーの表情まで槍玉に上がっている。

チームとしては38セーブをあげたクローザーがいなくなる可能性が高いだけに、ライテンバーグが復活するならともかく、ここが今季のブレーブスのアキレス腱になることは間違いない。

注)結局いなくなりはしませんでしたが、今年がロッカーにとって一番厳しいシーズンになるだろうというのは間違いないところでしょう。

【第26回・逆襲のノークス】

みなさんマット・ノークスって覚えてます? 87年にはタイガースで32HR、87打点と活躍し、マーク・マグワイアとア・リーグの新人王を争ったこともある選手でメジャー11年の通算成績は.254 136HR 422RBIという成績。しかし95年以来メジャーでの出場はなく、ここ2年間は独立リーグであるノーザンリーグのセントポール・セインツでプレイしていましたが、今年になってインディアンスとマイナー契約を結んだためにメジャー復帰の道が開けてきました。

しかしここで疑問として浮かぶのはなぜノークスと契約したのかということです。これにはインディアンスにはサンディ・アロマーというれっきとした正捕手がいますが、彼が欠場した場合の控え捕手の層が非常に薄いという事情があるのです。ここ数年のドラフトで獲得したエドガー・クルーズとウィル・ハートリーが有望株として期待されていましたが、この2人のルーキーリーグでの打率はそれぞれ.197と.219と非常に低打率、しかもハートリーはヒジの故障で満足にスローイングもできない始末。ひとまず昨年アロマーの後がまに入ったエイナール・ディアズが控え捕手の役割を勤めることになりそうですが、いかんせん彼はまだ経験不足。パット・ボーダースも解雇になったということで、第2の控え捕手が必要になったのです。

確かに2年間独立リーグでプレイ、また36歳という年齢も心配されますが、それ以上にインディアンスの捕手事情は厳しいだけにその点には目をつぶらなければならないというのが実情のようです。87年ほどの活躍は期待していないと言われているようですが、新人王をともに争ったマグワイアはまだバリバリ活躍してるんですから、ノークスにもぜひ頑張ってメジャー昇格を果たしてもらいたいものです。

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First Created 99/08/23
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