【第49回・オールスターへの不満】

ついにオールスター出場全選手が発表されて、あとはアトランタで行われるビッグゲームの開催を待つだけとなったが、今回の出場メンバー選出についてファンからは不満の声が出てきている。その最たるものがホワイトソックスのフランク・トーマスが出場しないことに対してのようである。

ア・リーグの一塁手はファン投票での選出のジェイソン・ジアンビ、推薦で出場のカルロス・デルガド、フレッド・マグリフ、マイク・スウィーニーの4人でトーマスの名前はない。今年の彼の成績は.338 25HR 74RBIと他の出場選手にも決して劣らない活躍を見せているし、今年のホワイトソックス躍進の原動力にもなっている。トーマス本人も「ちょっとガッカリだよね。今年はここまで最高の調子だったし、なにより今度のオールスターはボクの地元(ジョージア州コロンバス)から50分くらいのところでやるんだぜ」と落胆気味のご様子。

さて、この状況に対するファンの反応はというと「なんでトーマスが冷遇されなきゃいけなんだ?」「Big Hurtが選ばれないなんて冗談だろ? オールスター自体が冗談みたいだぜ。どういう基準で選んでるんだよ」「トーマスのいないオールスターなんてケチャップとマスタード抜きのホットドッグだ。それだけでも喰えるかもしれないが、それじゃ物足りないんだよ」と揃って不満の声をあげている。

「これも試練かな」とトーマス本人も言っているが、内心では納得していない部分もあるのではないだろうか。しかしトーマスを求める声が多いのは彼の存在感がオールスター級である証拠。オールスターに出られない分、おそらく進出するであろうプレイオフでの大爆発を期待したい。

【第50回・突然の電話】

シカゴ・カブスのジョー・ジラルディが月曜の午後2時頃に自宅でくつろいでいた時のこと、突然ナショナルリーグ事務局のケイティ・フィーネイから電話が来たそうだ。その内容だが

フィーネイ:「オールスターゲームに来ませんか?」
ジラルディ:「どういうことだい?」
フィーネイ:「出場選手としてなんですけど」
ジラルディ:「今すぐ行く!」

「電話を切ってから2時間半後には家族を連れて空港にいたよ」とはジラルディ。もちろんメッツのマイク・ピアザが欠場するための補欠としての出場ではあるが、ナ・リーグとしてはハビー・ロペスとトッド・ハンドリーに出場を要請したところ断られたという背景もあるようだ。それでもジラルディは「オレよりもいいキャッチャーがいるのはわかってる。でもどういう形でも声がかかった以上は出場するさ」と今回の出場に喜んでいた。

「オレの選手生活もせいぜいあと2年だろ。ここでオールスターに出られなかったら二度と出られないだろうと思ってな。いくつもの素晴らしいチームにいて、何人ものオールスター出場選手を見てきた。オレは嫉妬深いんでヤツらをうらやましく思ってきた。でもこうしてこの場にいることに正直ビックリしてるし、座っているだけでもゾクゾクしてくるんだ」

結局出番はケンドールとリーバーサルに譲って、試合への出場はなかったジラルディだが、ダグアウトにいるだけでも幸せだというようにオールスターチームに名を連ねたことに満足しているようだ。ヤンキース時代3度のワールドチャンピオンの経験と同じように、彼のキャリアの中での自慢の一つになることだろう。

Back! or Go forward!


First Created 99/08/23
当家頁はともすけ(tomosuke@m78.com)によって作成されています。当ページに関するお問い合わせ・ご質問はメールもしくは掲示板にてお願いいたします。また掲載されている文章の無断転載・無断引用を禁止します。